「工事不要」「コンセントに挿すだけ」という手軽さが魅力のホームルーターですが、正直なところデメリットもかなりあります。知らずに契約して後悔する方を減らすために、この記事ではホームルーターのデメリットと注意点を包み隠さず解説します。
工事不要の3社を、料金と速度で並べて比べました

ホームルーターの主なデメリット7つ
デメリット1:光回線より速度が遅い・不安定
これが最大のデメリットです。ホームルーターはモバイル回線(4G/5G)を使っているため、光回線と比べると速度は劣ります。
| 項目 | ホームルーター | 光回線 |
|---|---|---|
| 下り速度(実測平均) | 50〜200Mbps | 200〜500Mbps |
| 上り速度(実測平均) | 5〜20Mbps | 150〜400Mbps |
| Ping値 | 20〜50ms | 5〜15ms |
特に上り速度の差が大きい点に注目してください。動画のアップロードやクラウドへのファイル同期、テレワークのビデオ会議(映像の送信側)で差が出やすいです。
また、モバイル回線は天候や時間帯、周囲の利用状況の影響を受けやすく、速度が不安定になりがちです。


デメリット2:オンラインゲームには不向き
FPSや格闘ゲームのようにPing値(遅延)が重要なゲームでは、ホームルーターはかなり厳しいです。Ping値が20〜50msと光回線の2〜5倍程度あるため、ラグが気になって快適にプレイできない可能性が高いです。
さらに、パケットロス(データの取りこぼし)も光回線より発生しやすく、「撃ったのに当たらない」「ワープする」といった現象が起きやすくなります。ゲームを本格的にプレイする方は迷わず光回線を選びましょう。
デメリット3:登録住所以外では使えない
ホームルーターはポケットWiFiと違い、契約時に登録した住所でしか使えません。引っ越しの場合は住所変更の手続きが必要ですし、旅行先に持っていって使うことはできません。
登録住所以外で使用するとサービスが停止される可能性があります。「コンセントに挿すだけ」で持ち運べそうな見た目ですが、実質的には固定回線と同じ扱いです。
そのため、旅行先や実家でのネットはスマホのテザリングで補うことになります。テザリングはバッテリーの減りが早いので、モバイルバッテリーを1つ持っておくと外出時に困りにくくなります。
デメリット4:通信制限がかかることがある
「データ量無制限」を謳っているサービスでも、実は制限がかかるケースがあります。
- ドコモ home 5G:直近3日間のデータ利用量が特に多い場合、通信が遅くなることがあるとの注意書きあり
- ソフトバンクエアー:夜間の混雑時に速度制限の可能性あり
- WiMAX:スタンダードモードは事実上無制限だが、プラスエリアモードは月30GB制限
光回線にはこのような制限は基本的にないため、データ量を気にせず使いたい方には光回線の方が安心です。


デメリット5:有線接続しても速度は変わらない
ホームルーターにもLANポートは付いていますが、有線接続しても速度が劇的に上がるわけではありません。ルーターとインターネットの間の通信がモバイル回線(無線)のため、ボトルネックはモバイル回線側にあります。
光回線の場合は、有線接続すればルーターからPCまでの区間が安定するため速度向上が期待できますが、ホームルーターではその効果が限定的です。
デメリット6:設置場所で速度が大きく変わる
ホームルーターはモバイル回線の電波を受信しているため、窓際に置くか部屋の奥に置くかで速度が大きく変わります。基地局の方向の窓際に置くのがベストですが、インテリアの都合で理想の場所に置けないことも多いです。
置き場所を変えるだけで速度が2倍以上変わることもあります。電波状況が悪い場所だと、スペック通りの速度が全く出ないケースもあるため注意が必要です。
ここで壁になりやすいのがコンセントの位置です。窓際に置きたくても電源が近くにないという理由で妥協している方は多いので、延長コードを1本用意しておくと置き場所の候補が一気に増えます。
デメリット7:月額料金は光回線と大差ない
「工事不要で安い」というイメージがあるかもしれませんが、実は月額料金は光回線とそこまで変わりません。
| サービス | 月額 |
|---|---|
| ドコモ home 5G | 5,280円 |
| ソフトバンクエアー | 5,368円 |
| WiMAX(各プロバイダ) | 3,500〜5,000円程度 |
| 光回線(戸建て) | 4,500〜5,700円 |
| 光回線(マンション) | 3,300〜4,400円 |
月額がほぼ同じなのに速度は光回線の方が速いです。そのため「工事できるなら光回線の方がコスパは良い」というのが正直なところです。


ホームルーターをおすすめしない人
- オンラインゲーマー:Ping値と安定性が必要
- テレワークで頻繁にビデオ会議する人:上り速度の安定性が重要
- 動画を4Kで頻繁に視聴する人:安定した速度が必要
- 大容量のデータをやり取りする人:上り速度が遅いと業務効率に影響
- 光回線の工事ができる環境の人:同じ月額なら光回線の方がお得
ホームルーターのおすすめ比較は以下の記事で詳しく解説しています。



この一覧に当てはまる方、特に工事ができる環境なら光回線に振ったほうが結果的に満足度は高くなります。ソフトバンク光は戸建て5,720円・マンション4,180円(税込)で、ホームルーターの月額と大きくは変わりません。ホームルーターの端末残債が残っている場合でも、他社の解約違約金を最大10万円まで負担する「あんしん乗り換えキャンペーン」があるため移りやすいです。なお2026年12月1日から一律330円の改定が予定されています。



それでもホームルーターが向いている人
デメリットが多いホームルーターですが、最適な選択肢になる方もいます。
- 光回線の工事ができない物件に住んでいる人:大家さんの許可が下りない等
- 引っ越しが多い人:光回線は引っ越しのたびに工事が必要
- 今すぐネット環境が必要な人:端末が届けば即日使える
- ネットの用途がWeb閲覧・SNS・動画視聴(HD画質)程度の人:十分な速度が出る
- 一人暮らしでそこまでヘビーに使わない人:手軽さ重視なら選択肢としてあり
この条件に当てはまるなら、ドコモ home 5Gが候補になります。月額5,280円(税込)にISP料金が含まれ、工事費は0円。契約事務手数料4,950円もドコモオンラインショップからの申し込みなら無料です。ドコモのスマホを使っているなら「home 5G セット割」で永年最大1,210円/月の割引が付きます(端末HR02の購入は別途必要で、途中解約時は残債が発生する点は上で書いたとおりです)。



ホームルーターを選ぶ場合、本体は電波優先で窓際に置くことになるため、そこから遠い部屋ではWiFiが弱くなりがちです。「本体は窓際、届かない部屋は中継機でカバー」という分担にすると、設置場所の悩みを減らせます。
ホームルーター選びの注意点
5Gエリアかどうか確認する
home 5Gやソフトバンクエアーの5G対応機種を使っても、自宅が5Gエリア外なら4G接続になります。4G接続だと速度がかなり落ちるため、ドコモのエリアマップなどで事前にチェックしましょう。
端末代金の分割に注意
ホームルーターの端末代金は実質無料(月々割引で相殺)のケースが多いですが、途中解約すると端末代の残債が発生します。48回分割で端末代71,280円(ソフトバンクエアー)や73,260円(home 5G)の場合、1年で解約すると5万円以上の残債が請求されることになるため注意してください。
電波状況は事前に確認できない
自宅での実際の速度は使ってみないとわかりません。一部のサービスでは初期契約解除制度(8日以内のキャンセル)が使えるため、届いたらまず速度テストをしてみましょう。
光回線とホームルーターの速度比較は以下の記事をご覧ください。



ホームルーターと光回線、迷ったときの判断基準
最終的な判断基準をまとめます。
- 光回線の工事ができる → 光回線
- 工事ができない → ホームルーター
- すぐに使いたい → ホームルーター(光回線の開通までの「つなぎ」としても便利)
- 1〜2年で引っ越す予定 → ホームルーター(縛りや端末残債に注意)
- ゲームやテレワークで使う → 光回線
光回線とホームルーターの実測値の比較はみんなのネット回線速度で見比べてみるのもおすすめです。


まとめ
ホームルーターのデメリットを改めてまとめます。
- 光回線より速度が遅く不安定
- オンラインゲームには不向き
- 登録住所以外では使えない
- 「無制限」でも速度制限の可能性あり
- 月額料金は光回線と大差ない
手軽さは本物ですが、デメリットもしっかりあります。「工事不要」「すぐ使える」というメリットと、速度や安定性のデメリットを天秤にかけて、自分に合った方を選ぶことが後悔しないコツです。
※記事執筆時点での情報です。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。



