ポケットWiFi(モバイルWiFi)を契約するとき、最も気になるのが「実際の速度はどれくらい出るのか」という点ではないでしょうか。各社の公式サイトには「最大○○Mbps」という表記がありますが、これはあくまで理論上の最大値であり、実際の速度とは大きく異なります。
ポケットWiFiの実測速度は、最大速度の2~3割程度になるのが一般的です。そのため、サービスを比較する際は理論値ではなく、実測データを基に判断することが重要です。
この記事では、主要なポケットWiFiサービスの実測速度を比較し、用途別にどのサービスが向いているかを解説していきます。

結局どれが安い? 主要10社を料金順に比較しました

主要ポケットWiFiサービスの速度比較
主なポケットWiFiサービスの公称速度と、口コミや実測レポートから得られる参考速度を比較します。
| サービス名 | 最大速度(理論値) | 実測の目安(下り) | 月額料金の目安 | データ容量 |
|---|---|---|---|---|
| WiMAX +5G | 下り4.2Gbps | 50~150Mbps | 4,000~5,000円 | 実質無制限 |
| 楽天モバイル | 下り最大2.8Gbps | 20~80Mbps | 1,078~3,278円 | 無制限 |
| クラウドSIM系 | 下り150Mbps | 10~30Mbps | 2,000~3,500円 | 20~100GB |
| ドコモ系MVNO | 下り最大1.7Gbps | 15~50Mbps | 2,500~4,000円 | 30~100GB |
| ソフトバンク系 | 下り最大2.4Gbps | 20~70Mbps | 3,000~5,000円 | 50GB~無制限 |
※実測の目安は環境・時間帯・エリアによって大きく変動します。あくまで参考値としてご覧ください。
なお、楽天モバイルやMVNOのSIMを使う場合は、端末を自分で用意する形になることもあります。SIMフリーのモバイルルーターを選べば、後からSIMだけ差し替えて別のサービスに乗り換えることもできます。
速度に影響する主な要因
ポケットWiFiの速度は、さまざまな要因で変動します。実測データを正しく読み解くために、速度に影響する主な要因を理解しておきましょう。
通信エリアと電波状況
最も大きく影響するのがエリアです。5Gエリアでは高速通信が期待できますが、4Gエリアやエリア境界では速度が低下します。建物の奥まった場所や地下ではさらに速度が落ちやすくなります。
時間帯による混雑
平日の昼12時台や夜20~22時台は回線が混雑しやすく、速度が低下する傾向があります。特にWiMAXやクラウドSIM系は混雑時の速度低下が目立つことがあるため、利用する時間帯も考慮に入れましょう。
端末の性能
ポケットWiFiの端末(モバイルルーター)自体の処理性能やアンテナ性能も速度に影響します。同じサービスでも、最新端末と旧型端末では実測速度に差が出ることがあります。
接続台数
ポケットWiFiに複数のデバイスを同時接続すると、帯域を分け合うため1台あたりの速度は低下します。ポケットWiFi1台で家族全員のデバイスをカバーしようとすると、速度が出にくくなるケースがあります。
速度を正しく評価するコツ
- 理論値ではなく実測データで比較する
- 同じ時間帯・場所での計測結果を参考にする
- 複数の口コミ・レビューを確認して傾向を把握する
- 速度測定はFast.comなどで自分でも確認可能
各サービスの特徴を詳しく解説
WiMAX +5G|速度重視なら第一候補
WiMAX +5Gは、ポケットWiFiの中では実測速度が最も速い部類に入ります。5Gエリアでは下り100Mbpsを超えることも珍しくなく、4Gエリアでも50~80Mbps程度の速度が期待できます。
データ容量は実質無制限ですが、一定期間に大量の通信を行うと速度制限がかかる場合があります。以前の「3日間15GB制限」は撤廃されていますが、ネットワーク混雑時には制限が適用されることがある旨が利用規約に記載されています。
月額料金は4,000~5,000円程度とやや高めですが、速度と安定性を考えるとコストパフォーマンスは悪くありません。
同じWiMAX +5Gでも、どのプロバイダから申し込むかで月額と初期費用が変わります。カシモWiMAXは初月1,408円・2ヶ月目以降4,818円という料金設定で、契約解除料は0円。端末代39,600円は1,100円×36回の分割ですが、分割サポートにより実質0円になります(事務手数料3,300円が別途必要です)。
WiMAX各社は2026年10月1日に料金改定を予定しているところが複数ありますが、カシモWiMAXは現時点で改定の発表が出ていません。比較する際の材料として押さえておくとよいと思います。



楽天モバイル|コスパ重視なら最有力
楽天モバイルは、月額最大3,168円(税込)でデータ無制限という圧倒的なコストパフォーマンスが魅力です。実測では20~80Mbps程度の速度が出ており、一般的な用途には十分な水準です。
5G対応端末も登場しており、5Gエリアでは80Mbpsを超える速度も報告されています。ただし、楽天回線のエリアがまだ全国をカバーしきれていない点は注意が必要です。エリア外ではパートナー回線(au回線)に切り替わりますが、パートナー回線には月間のデータ上限が設定されている場合があります。


クラウドSIM系|海外利用や柔軟な契約向け
クラウドSIM系のポケットWiFiは、クラウド上のSIMを使ってその場で最適な回線に接続する仕組みです。そのため海外でもそのまま使えるサービスが多く、海外出張や旅行が多い方に向いています。
ただし、実測速度はWiMAXや楽天モバイルと比べて遅めで、10~30Mbps程度が一般的です。データ容量にも上限があるため、大容量の通信には向きません。
海外でそのまま使えるとはいえ、端末を充電するためのコンセント形状は渡航先によって異なります。海外利用を前提にするなら、変換プラグもあわせて準備しておくと現地で困りません。
クラウドSIM系で具体的に検討しやすいのがMUGEN WiFiです。100GBの節約プランが月額3,300円、無制限プランと高速通信プランが月額4,950円、口座振替に対応したプランが月額3,880円という構成になっています。端末代0円のレンタル方式なので、解約時に端末の残債が残らないのは短期で使いたい方には扱いやすい部分です。30日間の返金保証もあるので、自分の行動範囲で速度が出るかを試してから判断できます。
契約期間の縛りなしコースは月額550円の別オプションになっている点だけ、申し込み時に確認しておきましょう。



用途別おすすめサービス
| 用途 | おすすめサービス | 理由 |
|---|---|---|
| 動画視聴・テレワーク | WiMAX +5G | 速度と安定性が高い |
| コスパ重視・データ無制限 | 楽天モバイル | 月額3,168円で無制限 |
| ライトユーザー(月50GB以下) | クラウドSIM系 | 月額2,000円台で利用可能 |
| 海外でも使いたい | クラウドSIM系 | 海外対応が充実 |
| 短期間だけ使いたい | 縛りなしプラン | 違約金なしで解約できる |
どのサービスを選んでも、ポケットWiFiは端末と充電ケーブルをセットで持ち歩くことになります。カバンの中でケーブルが絡まりやすいので、まとめて収納できるポーチがあると出し入れがラクになります。
ポケットWiFiは持ち運びに便利ですが、光回線やホームルーターと比べて通信速度・安定性では劣ります。自宅でのメイン回線として使う場合は、用途に見合った速度が出るかを事前に確認しましょう。特にビデオ会議やオンラインゲームなど、安定した通信が必要な用途には光回線やホームルーターのほうが適しています。
ポケットWiFiの速度に関するよくある質問(Q&A)
Q. ポケットWiFiで動画は見られますか?
下り10Mbps以上あればYouTubeのHD画質(720p~1080p)は快適に視聴できます。4K画質を見るには20~25Mbps程度必要ですが、WiMAXや楽天モバイルであれば対応可能な速度が出る環境が多いです。
Q. 速度制限がかかるとどうなりますか?
制限時の速度はサービスにより異なりますが、一般的に128kbps~1Mbps程度まで低下し、Web閲覧すら厳しくなるレベルのため、データ容量に余裕のあるプランを選ぶか、無制限プランを検討するのがおすすめです。
Q. WiMAXと楽天モバイル、どちらが速いですか?
一般的にはWiMAXのほうが安定して速い速度が出る傾向にあります。ただし、楽天モバイルも5Gエリア内であればWiMAXに匹敵する速度が出ることがあり、エリアや時間帯によって逆転するケースもあります。コスパまで含めて考えると、楽天モバイルも十分に選択肢に入ります。
Q. ポケットWiFiのバッテリーはどれくらい持ちますか?
機種にもよりますが、連続通信で8~15時間程度が一般的です。省電力モードを使えばさらに延長できます。外出先で長時間使う場合は、モバイルバッテリーを併用すると安心です。
Q. ポケットWiFiは地下やビルの中でも使えますか?
利用できる場合が多いですが、電波が届きにくい環境では速度が大幅に低下したり、接続が不安定になったりすることがあります。地下鉄の駅構内など、キャリアの電波が届いている場所であれば問題なく使えます。


まとめ|ポケットWiFiは実測速度とコスパで選ぶのが正解
ポケットWiFiを選ぶ際は、各社が掲げる最大速度ではなく、実測データを基準に比較することが大切です。
速度重視ならWiMAX +5G、コスパ重視なら楽天モバイル、データ容量が少なめでOKならクラウドSIM系と、自分の使い方に合ったサービスを選びましょう。契約前に自分の生活圏のエリア確認を行い、可能であればお試しプランやレンタルサービスで実際の速度を体験してから本契約に進むのが失敗を防ぐコツです。
ポケットWiFiの各サービス比較は、価格.comのモバイルWiFi比較ページでも最新情報が確認できますので、参考にしてみてください。



