「DDoS攻撃」という言葉をニュースで耳にしたことはありませんか。「大手企業のサーバーがダウンした」「ゲームサービスが接続できなくなった」といったニュースの裏には、DDoS攻撃が関係していることが少なくありません。
「うちは一般家庭だから関係ない」と思うかもしれませんが、実は家庭用ルーターがDDoS攻撃の「踏み台」にされるケースが報告されています。知らないうちに自分のルーターが攻撃に加担させられている可能性もあるのです。
この記事では、DDoS攻撃の基本的な仕組みと、自宅の光回線環境でできる具体的な対策をわかりやすく解説します。専門知識がなくても実践できる内容なので、ぜひ最後まで読んで対策を始めてください。

🐕 ナビ助のおすすめ!
DDoS攻撃とは?仕組みをわかりやすく解説
DDoS(Distributed Denial of Service)攻撃とは、大量のデータやアクセスを一斉に送りつけ、サーバーやネットワークをパンクさせて機能停止に追い込むサイバー攻撃です。
例えるなら、お店に一度に何千人もの人が押し寄せて、本物のお客さんが入れなくなるようなものです。攻撃者は、マルウェアに感染させた大量の機器(ボットネット)を操って攻撃を行います。
そしてこのボットネットの一部として、家庭用のWi-FiルーターやIoT機器が悪用されることがあるのです。自分の家のルーターが勝手に攻撃の道具にされているなんて、考えるだけでも怖いですよね。
DoS攻撃とDDoS攻撃の違い
DoS攻撃は1台のコンピューターから攻撃するのに対し、DDoS攻撃は数千~数万台の機器から同時に攻撃を仕掛けるのが特徴です。攻撃元が分散しているため、特定の送信元をブロックするだけでは防げないのが厄介なところです。
家庭のルーターが踏み台にされる原因
家庭用ルーターがボットネットに組み込まれる主な原因は以下の通りです。
- 初期パスワードのまま使用:工場出荷時のパスワード(admin/passwordなど)は容易に推測可能で、最も危険な状態です
- ファームウェアが古い:脆弱性が放置され、そこから侵入されます。メーカーが修正パッチを配布していても、更新しなければ意味がありません
- IoT機器のセキュリティが甘い:見守りカメラやスマート家電のパスワードが初期設定のまま放置されているケースが多いです
- リモート管理が有効になっている:外部からルーターの管理画面にアクセスできる状態になっていると、攻撃者に悪用される可能性があります
情報通信研究機構(NICT)の調査でも、家庭用Wi-Fiルーターがボット感染している事例が確認されています。対岸の火事と思わず、自分の環境を今すぐチェックしましょう。
自宅でできるDDoS対策6つ
1. ルーターの管理パスワードを変更する
ルーターの管理画面にアクセスするためのパスワードが初期設定のままになっていないか確認しましょう。英数字・記号を組み合わせた12文字以上の強固なパスワードに変更してください。家族の名前や誕生日などの推測しやすいパスワードは避けましょう。
2. ファームウェアを最新に保つ
ルーターのファームウェアを常に最新の状態にしておくことで、既知の脆弱性を塞ぐことができます。自動更新機能があればオンにしておくのがベストです。自動更新がない機種の場合は、月に1回程度、メーカーのサポートサイトで更新がないか確認する習慣をつけましょう。
3. リモート管理を無効にする
ルーターの管理画面に外部(インターネット側)からアクセスできる「リモート管理」機能が有効になっている場合、必ず無効にしてください。自宅のネットワーク内からのみ管理画面にアクセスできる設定にしましょう。
4. 不要なポートを閉じる
ルーターの設定で、使っていないポートが開放されている場合は閉じましょう。特にUPnP(ユニバーサルプラグアンドプレイ)は便利ですが、セキュリティリスクがあるため、必要ない場合は無効にしておくのが安全です。オンラインゲームなどで特定のポートが必要な場合は、必要なポートだけを個別に開放する方法をとりましょう。
5. IoT機器のセキュリティを見直す
見守りカメラ、スマートスピーカー、スマート家電など、WiFiに接続されているすべての機器のパスワードが初期設定のままになっていないか確認しましょう。また、ファームウェアの更新があれば適用してください。使わなくなったIoT機器はネットワークから切断しておくのも有効です。
6. プロバイダのセキュリティサービスを確認する
一部のインターネットプロバイダは、DDoS攻撃とみなされる異常なトラフィックを検知し、ISP側で緩和させる防御サービスをオプションとして提供しています。契約しているプロバイダにどんなセキュリティオプションがあるか確認してみましょう。

もしDDoS攻撃の影響を受けたら
光回線の通信が極端に遅くなったり、全く繋がらなくなった場合、DDoS攻撃の影響を受けている可能性があります。その場合は以下の対応を行ってください。
- ルーターとONU(光回線終端装置)を再起動する
- プロバイダに連絡し、障害情報を確認する
- ルーターのログを確認し、不審なアクセスがないかチェックする
- 必要に応じてルーターを初期化し、パスワードを変更して再設定する
- セキュリティソフトで接続端末のウイルスチェックを実行する
ルーターの再起動でIPアドレスが変わり、攻撃が止まるケースもあります。ただし、ルーターがボットに感染している場合は、初期化して再設定するのが根本的な解決策です。
🐕 ナビ助のおすすめ!
古いルーターのリスクと買い替えの目安
メーカーのサポートが終了し、ファームウェア更新が提供されなくなったルーターは、セキュリティリスクが非常に高い状態です。購入から5年以上経過している場合は買い替えを検討しましょう。
最新のルーターにはセキュリティ機能が強化されているものが多く、自動ファームウェア更新や不審な通信の検知機能を備えた機種もあります。Wi-Fi 6やWi-Fi 7対応の新しいルーターに買い替えれば、セキュリティと通信速度の両方が向上します。
よくある質問(Q&A)
Q. 一般家庭がDDoS攻撃の直接のターゲットになることはある?
一般家庭が直接ターゲットになるケースはまれですが、オンラインゲームのプレイヤーが対戦相手から攻撃を受けるケースなどは報告されています。それよりも、自分のルーターが踏み台にされるリスクの方が高いです。
Q. ルーターが踏み台にされているか確認する方法は?
ルーターの管理画面で通信ログを確認し、見覚えのない大量の通信が発生していないかチェックしましょう。インターネットの通信速度が著しく低下している場合も、踏み台にされている可能性があります。
Q. セキュリティソフトでDDoS攻撃は防げる?
パソコンやスマートフォンにインストールするセキュリティソフトは、マルウェア感染の予防には効果的ですが、ルーター自体へのDDoS攻撃を直接防ぐことはできません。ルーター自体のセキュリティ設定を見直すことが重要です。
Q. ゲーム機もDDoS対策が必要?
PlayStation、Nintendo Switch、Xboxなどのゲーム機は直接ボットに感染するリスクは低いですが、オンラインゲームのプレイ中にDDoS攻撃を受ける可能性はあります。ルーター側でしっかりセキュリティ対策を行い、不要なポート開放をしないことが大切です。
Q. Wi-Fiのパスワードとルーターの管理パスワードは別物?
はい、別物です。Wi-Fiのパスワード(暗号化キー)は無線LANに接続するためのもので、ルーターの管理パスワードはルーターの設定画面にログインするためのものです。どちらも初期設定から変更しておくことが大切ですが、特にルーターの管理パスワードの変更が重要です。初期パスワードのままだと、同じネットワーク内の誰でもルーターの設定を変更できてしまいます。
まとめの前に:DDoS対策は難しくない
DDoS対策と聞くと難しそうに感じますが、実際にやるべきことはシンプルです。ルーターのパスワード変更とファームウェア更新、この2つをやるだけでもリスクは大幅に下がります。難しい専門知識は不要で、誰でも今日から始められる対策ばかりです。家族の安全を守るためにも、この記事で紹介した対策をぜひ実践してください。
まとめ
DDoS攻撃は企業だけの問題ではなく、家庭のルーターやIoT機器が踏み台として悪用されるリスクがあります。パスワードの変更、ファームウェアの更新、リモート管理の無効化といった基本的な対策を徹底しましょう。
DDoS攻撃の詳細や対策については、LANSCOPEのDDoS攻撃対策解説や、ESETの家庭用Wi-Fiルーターセキュリティ解説、くらしのネットナビのセキュリティ対策も参考にしてみてください。

🐕 ナビ助のおすすめ!


