「光回線に切り替えたら、今まで使っていたFAXってどうなるの?」と不安に感じている方は意外と多いです。結論から言うと、光回線でもFAXは問題なく使えます。ただし、アナログ回線時代とは接続方法や注意点が少し異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
この記事では、光回線(ひかり電話)環境でFAXを利用する方法、うまく送受信できない場合の原因と対処法、そしてクラウドFAXという新しい選択肢まで、まるごと解説していきます。

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光回線でFAXが使える仕組み
従来のアナログ電話回線では、電話線を通じてFAX信号をそのまま送受信していました。一方、光回線では音声やFAXのデータをデジタル信号に変換して光ファイバー経由で送受信する仕組みです。
NTTの「ひかり電話」やKDDIの「auひかり電話」など、各社が提供する光電話サービスを利用すれば、既存のFAX機をそのまま接続して使えます。光電話はIP電話の一種ですが、NTTの電話番号をそのまま引き継げるため、FAXの番号も変わりません。
対応するFAX規格はG3
ひかり電話でFAXを使う場合、FAX機が「G3規格」に対応していることが必須条件です。G3規格は現在もっとも普及しているFAXの通信規格で、一般家庭や中小企業で使われているFAX機はほぼすべてG3対応です。
かつてISDN回線で使われていたG4規格は、NTT東日本・西日本のISDNデジタル通信モードが終了したことにより、現在は利用できなくなっています。G4専用のFAX機をお持ちの方は、G3対応の機種への買い替えが必要です。
お手持ちのFAX機がG3対応かどうかは、取扱説明書やメーカー公式サイトの仕様ページで確認できます。記事執筆時点で販売されている家庭用FAX機はほぼすべてG3対応なので、比較的新しい機種であれば心配は不要です。
光回線でFAXを使う具体的な接続方法
光回線でFAXを使うには、ひかり電話対応のONU(光回線終端装置)またはホームゲートウェイにFAX機を接続します。接続手順はとてもシンプルです。
接続の手順
手順1:光回線の開通工事が完了したら、NTTから貸し出されるホームゲートウェイ(HGW)を確認します。HGWには「電話機」と書かれたモジュラージャック(TELポート)が付いています。
手順2:HGWのTELポートに、電話線(モジュラーケーブル)でFAX機を接続します。TELポートが2つある場合は、電話機とFAX機をそれぞれ別のポートに接続することも可能です。
手順3:FAX機の電源を入れ、テスト送信を行って正常に送受信できるか確認します。
電話機とFAXを同じ番号で使いたい場合
電話とFAXを1つの番号で兼用する場合は、FAX機の「自動切替機能」を利用します。着信時にFAX信号を検知すると自動的にFAX受信に切り替わる仕組みです。ただし、確実にFAXを受信したい場合は、ひかり電話の追加番号(マイナンバー)を取得してFAX専用番号にする方法がおすすめです。NTTひかり電話のマイナンバーは月額110円(税込)で利用できます。

光回線でFAXがうまく送受信できない原因と対処法
光回線に切り替えた後、FAXの送受信がうまくいかないケースも報告されています。主な原因と対処法を見ていきましょう。
原因1:キャッチホン(割り込み音)の干渉
FAX通信中にキャッチホンの割り込み音が入ると、通信が途切れてエラーになることがあります。これはひかり電話環境で最も多いトラブルの一つです。
対処法:ホームゲートウェイの設定画面(通常はブラウザで「192.168.1.1」にアクセス)から「電話設定」を開き、「割り込み音通知」を「なし」に変更します。キャッチホン自体を解約するのも一つの手段です。
原因2:通信速度(ボーレート)の問題
光回線のIP電話はアナログ回線と比べてわずかに遅延が生じることがあり、FAXの高速通信モード(14,400bps)でエラーが出る場合があります。
対処法:FAX機の設定で通信速度を「9,600bps」や「4,800bps」に下げると安定して送受信できることがあります。設定方法はFAX機のマニュアルを参照してください。
原因3:ECM(誤り訂正モード)の不具合
ECM(Error Correction Mode)は通信エラーを自動修正する機能ですが、光回線環境ではかえってエラーの原因になるケースがあります。
対処法:FAX機の設定画面でECMをオフにして、再度送受信を試みてください。
原因4:ナンバーディスプレイとの相性
ナンバーディスプレイ対応のFAX機で、着信時に番号を表示する処理がFAX信号の受信を妨げることがあります。
対処法:FAX機側のナンバーディスプレイ設定を一度オフにして改善するか確認してみましょう。
上記の対処法を試しても改善しない場合は、FAX機の故障や光回線側の不具合が考えられます。NTTの故障受付(0120-000-113)やFAXメーカーのサポート窓口に相談することをおすすめします。
光回線でFAXを使うメリットとデメリット
メリット
通話料が安くなる:ひかり電話のFAX送信は全国一律で3分8.8円(税込)程度です。アナログ回線の距離に応じた課金体系と比べると、遠方へのFAX送信で大幅なコストダウンが期待できます。
電話番号をそのまま使える:MNPのように、アナログ回線時代の電話番号をひかり電話に引き継ぐことが可能です。取引先への番号変更の連絡は不要です。
基本料金が安い:ひかり電話の月額基本料金は550円(税込)で、アナログ回線の月額約1,870円と比べて大幅に安くなります。
デメリット
停電時に使えない:光回線は電力で動作するため、停電するとひかり電話もFAXも使えなくなります。アナログ回線は局から給電される仕組みだったため、停電時でも通話できていました。
初期設定でトラブルが起きることがある:前述のとおり、キャッチホンや通信速度の設定で問題が出る場合があります。
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FAXをもっと便利にするクラウドFAXという選択肢
近年注目されているのが、インターネット経由でFAXの送受信ができるクラウドFAXサービスです。FAX機を持っていなくても、パソコンやスマートフォンからFAXの送受信が可能になります。
クラウドFAXの主な特徴
ペーパーレス:受信したFAXはPDFデータで届くため、紙やインク代が不要です。
どこからでも送受信:外出先からスマホでFAXの確認や送信ができるので、テレワークとの相性も良好です。
コスト削減:FAX機本体の購入費やメンテナンス費が不要になります。月額数百円から利用できるサービスもあります。
代表的なサービスとしては「eFax」「MOVFAX(モバックス)」「秒速FAX」などがあります。月額料金や対応する機能はサービスによって異なるため、利用頻度に合わせて選ぶのがポイントです。

光回線のFAXに関するよくある質問
Q. アナログ回線からひかり電話に変えたらFAX番号は変わる?
A. 同じNTTの番号であれば、ひかり電話への切り替え時に電話番号をそのまま引き継ぐことが可能です。FAX番号も変わりません。ただし、他社のIP電話に移行する場合は番号が変わることがあるので、事前に確認が必要です。
Q. 光回線でFAXと電話を同時に使える?
A. ひかり電話では複数チャネルを利用できるオプション(ダブルチャネル)があります。これを契約すれば、電話で通話しながら同時にFAXを送受信することも可能です。追加料金は月額220円(税込)程度です。
Q. 複合機(コピー・FAX一体型)でも使える?
A. G3規格に対応した複合機であれば、ひかり電話環境でも問題なくFAX機能を使えます。リコーやキヤノン、エプソンなど主要メーカーの複合機はほぼG3対応です。各メーカーの公式サイトに、ひかり電話での動作確認情報が掲載されていますので、不安な方は事前に確認しておくと安心です。
Q. 光回線がない場所でFAXを使う方法はある?
A. クラウドFAXサービスを利用すれば、光回線がなくてもインターネット接続さえあればFAXの送受信が可能です。また、コンビニのマルチコピー機でもFAXの送信ができます。

まとめ
光回線でもFAXは問題なく利用できます。ひかり電話に加入し、ホームゲートウェイのTELポートにFAX機を接続するだけで、従来と同じようにFAXの送受信が可能です。
うまくいかない場合は、キャッチホンの割り込み音をオフにする、通信速度を下げる、ECMを無効にするといった対処法で解決するケースがほとんどです。また、FAXの利用頻度が少ない方は、クラウドFAXサービスへの切り替えも検討してみてください。
光回線にすると通話料や基本料金が安くなるメリットもあるので、FAXのためだけにアナログ回線を維持している方は、ぜひひかり電話への乗り換えを検討してみましょう。
※本記事の情報は記事執筆時点のものです。料金やサービス内容は変更される場合がありますので、最新情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
参考:光電話でFAXは利用できる?(インターコム) / ひかり電話でファックスは利用できる?(おうちネットプレス) / ひかり電話でのファクス利用について(リコー)
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