WiFiを使った電話(VoIPやIP電話)は通話料を抑えられる便利な手段ですが、「声が途切れる」「音がこもる」「相手の声が聞こえにくい」といったトラブルが起きることもあります。こうした問題は、WiFi環境の品質をきちんと確認して対策すれば改善できるケースがほとんどです。
この記事では、WiFi経由の通話品質を自分でチェックする方法から、音声トラブルの原因と具体的な改善策まで詳しく解説していきます。

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WiFi通話の仕組みを理解しよう
WiFi通話とは、WiFiネットワークを経由して音声データを送受信する通話方式のことです。代表的なものとしては以下のサービスがあります。
Wi-Fi Calling(WiFi通話):携帯キャリアが提供する機能で、WiFiに接続している時に自動的にWiFi経由で通話を行います。電波が弱い屋内でも安定した通話が可能になる仕組みです。
VoIPアプリ:LINEやSkype、Zoomなどのアプリを使った音声通話です。インターネット回線を通じて音声データをやり取りします。
IP電話サービス:050番号のIP電話や、クラウドPBXなど業務用のIP電話システムもWiFi経由で通話します。
いずれの場合も、音声をデジタルデータに変換してネットワーク上で送受信するという基本的な仕組みは共通しています。そのため、ネットワークの状態が通話品質に直結します。
WiFi通話の品質を確認する方法
通話品質のトラブルを解決するには、まず現在のWiFi環境の状態を数値で把握することが大切です。以下の方法で確認してみましょう。
通信速度を測定する
WiFi通話に必要な通信速度の目安は、音声通話で上り・下りともに200kbps以上、ビデオ通話の場合は1.5Mbps以上です。速度測定は「Speedtest by Ookla」や「FAST.com」といった無料サービスで簡単にチェックできます。
速度が十分でも通話が途切れる場合は、速度そのものよりも「安定性」に問題がある可能性が高いです。
Ping値(遅延)を確認する
Ping値は通信の遅延を表す数値で、単位はms(ミリ秒)です。WiFi通話ではPing値が100ms以下であれば快適、150msを超えると会話に明らかなタイムラグが生じます。Speedtestなどのアプリで同時に確認できます。
パケットロス(パケット損失率)を確認する
パケットロスとは、送信されたデータの一部がネットワーク上で失われてしまう現象です。1%以上のパケットロスがあると音声が途切れたり、音飛びの原因になります。
Windowsの場合はコマンドプロンプトで「ping -n 20 8.8.8.8」と入力すると、パケットロス率を確認できます。Macの場合はターミナルで同様のコマンドが使えます。
ジッター(揺らぎ)を確認する
ジッターとは、Ping値の揺れ幅のことです。Ping値自体が低くても、ジッターが大きいと音声が不安定になります。ジッターは30ms以下が望ましく、これも「Speedtest」アプリの詳細結果で確認できます。
通話品質のチェックは、実際に通話する時間帯に行うのがポイントです。昼間は問題なくても、夜間の混雑時にだけ品質が落ちるケースも多いため、複数の時間帯で測定しておくと安心です。

WiFi通話の音声が途切れる主な原因
WiFi経由の通話で音声トラブルが起きる原因は、大きく分けて以下のパターンに分類できます。
原因1:WiFiの電波強度が弱い
ルーターから距離が離れている部屋や、壁や床をいくつも挟んだ場所では電波が弱くなります。スマートフォンのWiFiアイコンで電波強度を確認し、扇形の表示が2本以下なら電波不足の可能性があります。
原因2:2.4GHz帯の電波干渉
2.4GHz帯は電子レンジやBluetooth機器と同じ周波数帯を使用しているため、これらの機器が近くで動作していると電波干渉が発生し、通話品質が低下します。
原因3:WiFiの帯域を他の通信が占有している
同じWiFiに接続している他のデバイスが、動画ストリーミングや大容量ファイルのダウンロードを行っていると、通話用の帯域が圧迫されて音声が途切れることがあります。
原因4:ルーターの処理能力不足
古いルーターや同時接続台数が多い環境では、ルーター自体の処理が追いつかず、通信が不安定になることがあります。
原因5:インターネット回線自体の問題
WiFi環境ではなく、大元のインターネット回線(光回線やモバイル回線)の速度が遅い、または不安定な場合も通話品質に影響します。
WiFi通話の品質を改善する具体的な対策
原因が特定できたら、以下の対策を試してみてください。
対策1:5GHz帯に切り替える
WiFiルーターの5GHz帯(SSIDの末尾に「-5G」や「-A」が付いているもの)に接続を切り替えるだけで、電波干渉が大幅に減少し、通話品質が改善するケースが多いです。5GHz帯は2.4GHz帯よりも高速かつ干渉に強いという特徴があります。
ただし、5GHz帯は壁や距離に弱いため、ルーターから離れた部屋では逆に不安定になることもあります。実際に通話して確認してみましょう。
対策2:ルーターの近くで通話する
WiFiの電波は距離に比例して弱くなります。重要な通話の際はルーターと同じ部屋、理想的にはルーターから2〜3m以内で行うのがベストです。
対策3:ルーターを再起動する
ルーターを長時間稼働し続けると、メモリの蓄積やキャッシュの肥大化で処理能力が低下することがあります。電源を抜いて30秒ほど待ってから再度入れ直すだけで、通信が安定することがあります。
対策4:QoS(Quality of Service)機能を活用する
一部のルーターにはQoS機能(通信の優先順位設定)が搭載されています。この機能を使って音声通話の通信を優先に設定すれば、他のデバイスの通信に影響されにくくなります。ルーターの管理画面で設定できます。
対策5:メッシュWiFiや中継器を導入する
家の中で電波が弱い場所がある場合は、メッシュWiFiシステムやWiFi中継器の導入を検討しましょう。家中をカバーする安定したWiFi環境を構築できます。
対策6:有線接続を検討する
デスクワーク中にパソコンでWeb会議を行う場合は、LANケーブルでルーターに直接接続するのが最も安定します。WiFi特有の電波干渉や遅延がなくなるため、通話品質が飛躍的に向上します。

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テレワークでWiFi通話を快適に使うためのポイント
在宅勤務でZoomやTeamsを使ったWeb会議が増えている方も多いでしょう。テレワーク環境でWiFi通話を快適に使うためのポイントをまとめます。
通話前にスピードテストを行う:会議の5分前に速度とPing値を確認する習慣を付けると、事前にトラブルを防げます。
不要なアプリやタブを閉じる:バックグラウンドでクラウド同期やソフトウェアアップデートが走っていると帯域を消費します。会議中は不要な通信を止めておきましょう。
ヘッドセットを使う:ノイズキャンセリング付きのヘッドセットを使うことで、周囲の雑音を遮断し、相手にもクリアな音声を届けられます。
カメラをオフにする選択肢も:ビデオ通話で映像品質を落としてでも音声を安定させたい場合は、カメラをオフにすることで通信負荷を減らせます。
光回線を利用している場合、IPv6 IPoE接続に切り替えることで夜間の混雑時でも安定した通信が可能になります。プロバイダに確認して、まだIPv4 PPPoEのままなら切り替えを検討してみましょう。
まとめ
WiFi通話の品質は、通信速度・Ping値・パケットロス・ジッターの4つの指標で確認できます。音声が途切れる場合は、まず5GHz帯への切り替えとルーターの再起動を試してみてください。
それでも改善しない場合は、メッシュWiFiの導入やルーターの買い替え、あるいは有線接続への切り替えも有効な手段です。テレワークやリモート会議が日常になった今、WiFi環境の見直しは仕事の効率にも直結します。快適な通話環境を整えて、ストレスのないコミュニケーションを実現しましょう。
※本記事の情報は記事執筆時点のものです。サービス内容や料金は変更される場合がありますので、最新情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
参考:IP電話の音質が悪い時の原因と対処法(トラムシステム) / Ping値を下げる5つの改善方法(NIFTY) / VoIPの音声品質とジッタバッファ(PALTEK)
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