「昼間は普通に使えるのに、夜になると急にネットが遅くなる…」――光回線を使っていて、こんな経験をしたことはないでしょうか。動画がカクカクする、ページの読み込みが遅い、オンラインゲームのラグがひどい。毎晩のようにこんな状態が続くと、本当にストレスが溜まりますよね。
実は、光回線の速度が夜間に低下するのにはちゃんとした理由があります。原因を正しく理解すれば、自分で対処できる方法もたくさんあります。
この記事では、光回線が夜に遅くなる原因を一つずつ解説し、すぐに試せる具体的な対策をお伝えします。
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光回線が夜に遅くなる5つの原因
原因1:回線の混雑(最大の原因)
夜間の速度低下の最大の原因は回線の混雑です。夜20時~24時頃は、仕事や学校から帰宅した人たちが一斉にインターネットを使い始める「ゴールデンタイム」です。同じ回線設備を共有するユーザーが増えるため、一人あたりの帯域が圧迫されて速度が低下します。
特に、NTTのフレッツ光回線を使う光コラボレーション回線は多くの事業者でシェアされているため、夜間の混雑の影響を受けやすい傾向があります。
原因2:PPPoE接続方式の限界
インターネットの接続方式には「PPPoE」と「IPoE」の2種類があります。従来のPPPoE方式は、プロバイダの「網終端装置」を経由してインターネットに接続する仕組みですが、この網終端装置がボトルネックになりやすいのです。
夜間にPPPoE接続の利用者が集中すると、網終端装置が処理しきれず速度が大幅に低下します。IPoE方式に切り替えることで、この混雑を回避できるケースが多くあります。
原因3:マンションの配線方式による制限
マンションの場合、建物内の配線方式が速度に大きく影響します。光配線方式であれば各部屋まで光ファイバーが来ていますが、VDSL方式だと建物内は電話線を使って通信するため、最大速度が100Mbpsに制限されます。
VDSL方式では、夜間の混雑と合わせて速度が大きく低下することがあります。
原因4:ルーターの性能不足や不具合
古いルーターや安価なルーターを使っている場合、処理能力が追いつかず速度が低下することがあります。特にWiFi接続の場合、ルーターの無線規格が古い(802.11nなど)と、回線速度を十分に活かせません。
また、ルーターは長時間稼働し続けると動作が不安定になることがあり、再起動で改善するケースもあります。
原因5:WiFiの電波干渉
2.4GHz帯のWiFiは電子レンジやBluetooth機器と周波数が重なるため、電波干渉が起きやすいです。マンションでは隣近所のWiFiとチャネルが被って干渉することもあります。

今すぐ試せる7つの対策
対策1:IPoE(IPv6)接続に切り替える【効果大】
夜間の速度低下対策として最も効果的なのがIPoE接続への切り替えです。v6プラス、v6コネクト、IPv6高速ハイブリッドなど、プロバイダによって名称は異なりますが、いずれもPPPoE方式のボトルネックを回避する接続方式です。
多くのプロバイダでは、申し込みや設定変更でIPoE接続に切り替えられます。対応ルーターが必要な場合もあるため、プロバイダに確認してみてください。
IPoE接続の確認方法:プロバイダのマイページで接続方式を確認するか、IPv6テストサイト(test-ipv6.com)にアクセスして判定できます。「IPv6接続が利用可能です」と表示されればOKです。
対策2:ルーターを再起動する【手軽】
ルーターの電源を切り、30秒ほど待ってから再び電源を入れてみてください。これだけで速度が改善することがあります。ルーターは24時間365日稼働しているため、メモリにゴミが溜まって動作が重くなることがあるのです。
定期的(月に1回程度)にルーターを再起動する習慣をつけるのもおすすめです。
対策3:WiFiの周波数帯を5GHzに変更する【手軽】
WiFi接続で2.4GHz帯を使っている場合は、5GHz帯に切り替えると速度が改善することがあります。5GHz帯は電波干渉が少なく、2.4GHz帯よりも高速な通信が可能です。
ルーターのSSID一覧を確認して、末尾に「5G」や「A」が付いているものを選んで接続してください。ただし、5GHz帯は壁や障害物の影響を受けやすいため、ルーターから離れた部屋では2.4GHz帯のほうが安定する場合もあります。
対策4:有線接続に切り替える【確実】
WiFi接続で遅い場合は、LANケーブルで直接ルーターに接続してみてください。WiFiの電波干渉や距離の問題を完全に排除できるため、回線本来の速度を確認できます。有線で速度が出ているならWiFi環境に問題があり、有線でも遅ければ回線やプロバイダ側の問題です。
対策5:LANケーブルをCAT6以上に交換する【見落としがち】
LANケーブルの規格がCAT5以下だと、最大通信速度が100Mbpsに制限されます。ケーブルの被覆に印刷されている規格を確認し、CAT5以下であればCAT6またはCAT6Aのケーブルに交換しましょう。
対策6:ルーターを新しいものに交換する【投資効果高】
3年以上前のルーターを使っている場合は、Wi-Fi 6(802.11ax)対応の新しいルーターへの交換を検討してください。Wi-Fi 6は複数端末の同時通信に強く、夜間に家族全員がネットを使う場面でも速度が安定しやすくなります。
対策7:DNSサーバーを変更する【上級者向け】
DNS設定をGoogleのパブリックDNS(8.8.8.8)やCloudflareのDNS(1.1.1.1)に変更すると、Webサイトの読み込みが速くなることがあります。通信速度自体は変わりませんが、名前解決が高速化されるため体感的に速く感じるケースがあります。

対策しても改善しない場合は回線の乗り換えを検討
上記の対策を全て試しても夜間の速度が改善しない場合は、回線やプロバイダ自体を変えることを検討しましょう。
独自回線への乗り換え
フレッツ光系の回線を使っていて混雑が解消しない場合は、auひかりなどの独自回線に乗り換えるのが有効です。フレッツ光の混雑とは無関係のため、夜間でも安定した速度が期待できます。
IPoE対応の光コラボに変更
現在のプロバイダがIPoE接続に対応していない場合は、v6プラス対応のGMOとくとくBB光やソフトバンク光に乗り換えることで改善が見込めます。
マンションでVDSL方式の場合、光コラボ同士で乗り換えても配線方式は変わりません。VDSL方式が原因で遅い場合は、管理会社に光配線方式への切り替えを相談するか、ホームルーターなどの代替手段を検討しましょう。
よくある質問(Q&A)
Q. 夜だけ遅くなるのは故障?
A. 夜間だけ遅くなるのは故障ではなく、回線の混雑が原因であることがほとんどです。昼間は問題なく使えて夜だけ遅い場合は、IPoE接続への切り替えを検討してみてください。
Q. マンションのVDSL方式を自分で光配線に変えられる?
A. 個人の判断では変えられません。マンション全体の設備変更が必要になるため、管理会社やオーナーに相談する形になります。最近は管理組合の要望で光配線方式に改修するケースも増えています。
Q. プロバイダを変えるだけで速度は改善する?
A. 同じフレッツ光回線でもプロバイダによって混雑状況が異なるため、プロバイダの変更で改善するケースはあります。ただし、根本的な改善にはIPoE接続への対応が重要です。
Q. 速度制限がかかっている可能性は?
A. 光回線では基本的にデータ容量による速度制限はありません。ただし、一部の回線で極端に大量の通信を行った場合に一時的に制限されることがごくまれにあります。通常の利用範囲であれば心配は不要です。
Q. ルーターはレンタルと購入どちらがいい?
A. プロバイダによっては高性能ルーターを無料レンタルしてくれるところもあります(GMOとくとくBBなど)。無料レンタルがない場合は、Wi-Fi 6対応ルーターを購入するのが長い目で見てお得です。5,000~10,000円程度で十分な性能のものが手に入ります。

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まとめ|原因を特定して的確に対処しよう
光回線が夜に遅くなる原因は、回線の混雑・接続方式・ルーター性能・WiFi環境のいずれか(または複数)にあります。原因を正しく特定し、適切な対策を講じることで、夜間でも快適なインターネット環境を実現できます。
まずはお金のかからない対策(ルーター再起動・WiFi周波数の変更・有線接続テスト)から試し、それでも改善しなければIPoE接続への切り替えやルーターの交換を検討してみてください。最終手段として回線の乗り換えを視野に入れれば、夜の速度低下問題は必ず解決できます。
※インターネットの速度に関するトラブルは総務省 電気通信消費者情報コーナー(www.soumu.go.jp・サイト終了)でも相談窓口が案内されています。
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