「1階にWiFiルーターを置いているけど、2階だとネットが遅くなる」「動画が途中で止まる」「Zoomが途切れる」――2階建て住宅にお住まいの方なら、一度はこうした悩みを経験したことがあるのではないでしょうか。
WiFiの電波は壁や天井などの障害物を通過するたびに弱まるため、1階と2階の間で電波が十分に届かないのは珍しいことではありません。しかし、原因を正しく理解し、適切な対策を講じれば、2階でも快適にWiFiを使えるようになります。
この記事では、2階建て住宅でWiFiの電波が弱くなる原因を整理した上で、予算や手間に応じた具体的な解決方法を紹介していきます。

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2階建て住宅でWiFiが弱くなる原因
まずは、なぜ2階で電波が弱くなるのか、その原因を理解しておきましょう。原因がわかれば、最適な対策を選びやすくなります。
壁・天井・床による電波の減衰
WiFiの電波は障害物を通過するたびに減衰します。特にコンクリートや鉄筋の天井は電波を大きく弱める要因です。木造住宅であれば比較的電波は通りやすいですが、鉄骨造・鉄筋コンクリート造の場合は1フロア越えるだけで電波強度が大幅に低下することがあります。
ルーターの設置場所が悪い
WiFiルーターを1階の隅に置いている場合、対角線上にある2階の部屋まで電波が届きにくくなります。WiFiの電波は横方向に広がりやすく、上下方向(高低差)には弱い特性がある点も見落とされがちです。
電波干渉を受けている
電子レンジやBluetooth機器、近隣住宅のWiFiルーターなど、2.4GHz帯を使う機器が多い環境では電波干渉が発生しやすくなります。特に集合住宅地や住宅密集地では、周囲のWiFi電波との干渉で速度が低下するケースが多いです。
ルーターの性能不足
古いルーターやエントリーモデルのルーターは、電波の出力やアンテナ性能が限られているため、2階まで十分な電波を届けられないことがあります。WiFi 4(802.11n)以前の規格のルーターを使っている場合は、買い替えを検討する価値があります。
| 原因 | 影響度 | 主な解決策 |
|---|---|---|
| 壁・天井の素材 | 大 | 中継器・メッシュWiFi導入 |
| ルーターの設置場所 | 中~大 | 設置場所の見直し |
| 電波干渉 | 中 | 5GHz帯への切り替え・チャンネル変更 |
| ルーターの性能不足 | 大 | 最新ルーターへの買い替え |
まずやるべきこと:ルーターの設置場所を見直す(費用ゼロ)
お金をかけずにできる最初の対策が、ルーターの設置場所の見直しです。これだけで電波状況が大幅に改善することも珍しくありません。
理想的な設置場所
2階建て住宅でWiFiを全体に行き渡らせるためのポイントは以下のとおりです。
ルーター設置のコツ
- 家の中央付近に置く:端に置くと反対側まで電波が届きにくい
- 1階と2階の間に近い場所:可能であれば階段の近くや吹き抜けの近くが理想的
- 床から1~2mの高さ:電波は上下より水平方向に広がりやすい
- 電子レンジや水槽から離す:水や金属は電波を吸収・遮断する
特に見落とされがちなのが「高さ」の問題です。ルーターを床に直置きしていると、2階まで電波が届く距離がさらに長くなります。棚の上やテレビボードの上など、少しでも高い位置に設置することで改善が期待できます。

中継器を使って電波を延長する
設置場所を見直しても改善が難しい場合は、WiFi中継器の導入が手軽でコストパフォーマンスの高い対策です。
WiFi中継器とは
WiFi中継器は、ルーターから発せられた電波を受信し、再発信することで電波の届く範囲を拡大する機器です。コンセントに挿すだけで使えるコンパクトなモデルが多く、導入の手軽さが魅力です。
中継器の設置場所
中継器は「ルーターの電波がまだ十分に届いている場所」に設置するのがポイントです。電波が弱くなる場所に置いても、弱い電波をさらに中継するだけになってしまいます。1階と2階の中間地点、たとえば階段の踊り場付近がベストな設置場所です。
中継器のメリット・デメリット
| 項目 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 価格 | 3,000~8,000円程度と手頃 | ― |
| 設置の手軽さ | コンセントに挿すだけ | ― |
| 通信速度 | ― | ルーターの速度の約半分に低下 |
| 接続の切り替え | ― | 手動切り替えが必要な場合がある |
中継器の最大の弱点は、通信速度が低下する点です。これは中継器が同じ周波数帯で受信と送信を交互に行うためで、理論上は親機の約半分の速度になります。ただし、日常的なウェブ閲覧やSNS利用であれば問題ないレベルです。
メッシュWiFiで家全体をカバーする
中継器よりもさらに快適な環境を求めるなら、メッシュWiFiの導入がおすすめです。
メッシュWiFiとは
メッシュWiFiは、メインルーター(親機)とサテライト(子機)を複数台設置し、網目(メッシュ)状にネットワークを構築するシステムです。家の中を移動しても、最も電波の強いアクセスポイントに自動的に接続が切り替わるため、中継器のように手動で切り替える必要がありません。
メッシュWiFiの仕組みについて詳しくはeo光のメッシュWiFi解説ページでわかりやすく解説されています。
中継器とメッシュWiFiの違い
| 比較項目 | 中継器 | メッシュWiFi |
|---|---|---|
| 速度低下 | あり(約半分に低下) | 少ない(専用通信帯域を使用) |
| 接続の自動切り替え | 非対応の場合が多い | 自動切り替え対応 |
| 設定の難易度 | やや手間がかかる | アプリで簡単 |
| 価格 | 3,000~8,000円 | 15,000~40,000円(2台セット) |
| おすすめの環境 | 1部屋だけ電波を強化したい | 家全体をカバーしたい |
メッシュWiFiは中継器と比べて価格は高めですが、速度低下が少なく、接続の安定性も格段に優れています。2階建て住宅であれば、親機1台+サテライト1台の2台構成で十分にカバーできるケースが多いです。

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有線LANの活用も効果的
意外と見落とされがちですが、2階に有線LANを引く方法も有力な選択肢です。
LAN配線を使う方法
新築時にLAN配線が各部屋に引かれている住宅であれば、2階のLAN端子にルーターやアクセスポイントを接続するだけで、2階でも有線と同等の安定したWiFi環境を構築できます。
PLCアダプターを使う方法
LAN配線がない住宅では、電力線を利用してネットワーク信号を伝送するPLCアダプターが選択肢になります。コンセントに差し込むだけで、家の電気配線を通じて1階から2階にネットワーク信号を送れます。ただし、通信速度はWiFiの直接接続に比べて劣ることがある点は留意してください。
ルーターの買い替えも検討する
WiFiルーターは技術の進歩が速く、数年前の機種と最新機種では電波の到達距離や通信速度に大きな差があります。
買い替えを検討すべき目安
- 購入から5年以上経過している
- WiFi 5(802.11ac)以前の規格にしか対応していない
- アンテナが内蔵型で1本しかない
- 対応間取りが「2LDK向け」など小さい表記になっている
2階建て住宅であれば、WiFi 6(802.11ax)以上に対応し、対応間取りが「3階建て」「4LDK」以上と表記されているモデルを選ぶと安心です。バッファロー、NEC、TP-Linkなど主要メーカーから2階建て住宅向けのモデルが多数発売されています。
WiFiの電波が届く距離や範囲の目安については、UQ WiMAX公式のWiFi電波範囲解説ページで詳しく解説されています。
ルーターの「最大通信速度」はあくまで理論値です。実際の速度は障害物や同時接続数、利用環境によって大きく変わります。購入前に口コミや実測データも併せて確認するようにしましょう。
2階建て住宅のWiFi対策に関するよくある質問(Q&A)
Q. 2階建て住宅の場合、ルーターは1階と2階のどちらに置くべきですか?
1階と2階の両方でWiFiを使うなら、1階の天井に近い高い位置に設置するのが基本です。可能であれば、階段付近や家の中央に近い場所が理想的です。2階での利用が多い場合は、2階にルーターを設置して1階に中継器やサテライトを置く方法もあります。
Q. 中継器とメッシュWiFi、どちらを選ぶべきですか?
予算を抑えたい場合は中継器、快適さを優先するならメッシュWiFiがおすすめです。2階で動画視聴やオンラインゲーム、テレワークなど速度を重視する用途がある場合は、速度低下の少ないメッシュWiFiを選ぶ方が満足度は高いでしょう。
Q. 鉄筋コンクリートの住宅でも改善できますか?
改善は可能です。ただし、鉄筋コンクリートは電波を大幅に遮断するため、設置場所の見直しだけでは不十分なことが多いです。メッシュWiFiの導入や、各階にアクセスポイントを設置する方法を検討してください。
Q. WiFi 6E対応のルーターなら2階でも快適ですか?
WiFi 6Eは6GHz帯を使えるため干渉には強いですが、6GHz帯の電波は障害物を通り抜けにくい特性があります。2階建て住宅の場合、6GHz帯よりも5GHz帯の方が安定する場面もあるため、メッシュWiFiとの組み合わせがベストです。
Q. 対策にかかる費用の目安はどのくらいですか?
設置場所の見直しは費用ゼロ、中継器は3,000~8,000円、メッシュWiFi(2台セット)は15,000~40,000円、最新ルーターへの買い替えは8,000~20,000円が目安です。まずは費用のかからない対策から試し、改善しない場合に機器の導入を検討するのが効率的です。

まとめ|2階建て住宅のWiFi問題は十分に改善できる
2階建て住宅でWiFiの電波が弱くなる問題は、原因に応じた適切な対策を講じれば十分に改善が期待できます。対策の優先順位は以下のとおりです。
2階建て住宅WiFi対策の優先順位
- ステップ1(費用ゼロ):ルーターの設置場所を家の中央・高い位置に変更
- ステップ2(低コスト):WiFi中継器の導入(3,000~8,000円)
- ステップ3(中コスト):メッシュWiFiの導入(15,000~40,000円)
- ステップ4(根本対策):最新ルーターへの買い替え+各階にアクセスポイント設置
まずは費用のかからない設置場所の見直しから始め、改善が見られない場合は段階的に対策を講じていくのがおすすめです。2階でも快適にWiFiが使える環境は、きっと手に入ります。
WiFiルーターの具体的な製品選びや設定方法で迷ったときは、NURO光のWiFi電波対策ガイドも参考にしてみてください。
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