「WiFiの速度が遅くてイライラする」「動画の読み込みが止まる」「リモートワーク中にビデオ会議が途切れる」――こうした不満を抱えている方は少なくないでしょう。実は、WiFiの速度は回線の品質だけでなく、ルーターの設定や端末の設定によっても大きく左右されます。
この記事では、お金をかけずに今すぐ試せるWiFi速度アップの設定方法を10個厳選して紹介します。設定を少し変えるだけで、体感速度が大きく改善するケースも珍しくありません。上から順番に試してみてください。

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WiFi速度を上げる設定10選
ここからは、具体的な高速化テクニックを紹介していきます。難易度の低いものから順番に並べているので、一つずつ試してみてください。
1. 5GHz帯に接続を切り替える
WiFiルーターは通常、2.4GHz帯と5GHz帯の2つの周波数帯で電波を飛ばしています。端末のWiFi設定画面で、SSIDの末尾に「-a」「-5G」などと表示されているものが5GHz帯です。
5GHz帯はWiFi専用の周波数帯で、電子レンジやBluetooth機器からの干渉を受けにくく、通信速度も2.4GHz帯より高速です。ルーターに近い場所で使うなら、5GHz帯への切り替えだけで速度が改善することがあります。
2. ルーターのチャンネルを手動で変更する
2.4GHz帯を使う場合、WiFiの通信チャンネル(1~13ch)が近隣のルーターと被っていると電波干渉が起き、速度が低下します。ルーターの管理画面にアクセスして、チャンネルを手動で変更してみましょう。
一般的に、チャンネル1、6、11のいずれかを選ぶのがベストです。これらは互いに干渉しないチャンネルとして知られています。管理画面へはブラウザで「192.168.0.1」または「192.168.1.1」にアクセスすれば開けます。
3. DNS設定を変更する
DNS(Domain Name System)は、URLをIPアドレスに変換する仕組みです。プロバイダが提供するデフォルトのDNSサーバーよりも、高速なパブリックDNSを使うことでWebサイトの表示速度が向上する場合があります。
| DNSサービス | プライマリDNS | セカンダリDNS | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Google Public DNS | 8.8.8.8 | 8.8.4.4 | 信頼性が高く広く利用されている |
| Cloudflare DNS | 1.1.1.1 | 1.0.0.1 | 応答速度が非常に速い |
| Quad9 | 9.9.9.9 | 149.112.112.112 | セキュリティ重視 |
端末のWiFi設定でDNSを「手動」に切り替え、上記のDNSアドレスを入力するだけで設定は完了します。
4. ルーターのファームウェアを更新する
ルーターのファームウェア(内部ソフトウェア)は、メーカーが定期的にアップデートを公開しています。アップデートには速度改善や安定性向上の修正が含まれていることが多いため、最新バージョンに更新しておくことをおすすめします。
ルーターの管理画面にある「ファームウェア更新」や「システムアップデート」の項目から確認・実行できます。
5. ルーターの設置場所を最適化する
WiFiの速度はルーターの設置場所によって大きく変わります。最適な設置場所の条件は以下のとおりです。
ルーター設置場所のベストプラクティス
- 家の中央付近に設置する(電波を均等に届けるため)
- 床から1~2mの高さに置く(テーブルや棚の上がベスト)
- 金属製の家具やコンクリート壁から離す
- 電子レンジやBluetooth機器の近くを避ける
- 窓際ではなく部屋の内側に設置する

6. 端末の省電力設定を見直す
スマホやパソコンの省電力モードがONになっていると、WiFi通信の出力が制限されて速度が低下することがあります。速度を優先する場面では、省電力モードをOFFにするか、WiFiの省電力設定を個別に解除しましょう。
Windowsの場合は「デバイスマネージャー」→「ネットワークアダプター」→ WiFiアダプターのプロパティ→「電源の管理」タブで、「電力の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」のチェックを外すことで改善する場合があります。
7. 接続台数を整理する
WiFiルーターに接続するデバイスが増えるほど、1台あたりの通信帯域は減少します。使っていないデバイスのWiFi接続をOFFにするだけで、実際に使うデバイスの速度が改善します。
最近はスマート家電やIoTデバイスなど、気づかないうちにWiFiに接続されているデバイスが増えていることもあります。ルーターの管理画面で接続台数を確認してみてください。
8. QoS設定で優先度を変更する
QoS(Quality of Service)は、特定のアプリケーションやデバイスの通信を優先する機能です。上位モデルのルーターに搭載されていることが多く、ビデオ会議やオンラインゲームの通信を優先させることで、それらのアプリケーションの速度と安定性が向上します。
ルーターの管理画面に「QoS」「帯域制御」「トラフィック管理」といった項目があれば、そこから設定可能です。
9. WiFiルーターのモードを確認する
WiFiルーターには「ルーターモード」と「ブリッジ(AP)モード」があり、回線に合ったモードで動作していないと速度が低下することがあります。
光回線でONUやホームゲートウェイにルーター機能が内蔵されている場合は、WiFiルーターを「ブリッジモード」に切り替えるのが正しい設定です。ルーターが二重になっている(二重ルーター)と、通信速度の低下や接続不安定の原因になります。
10. IPv6(IPoE)接続に切り替える
従来のIPv4(PPPoE)接続は、プロバイダの混雑状況の影響を受けやすく、特に夜間は速度が低下しがちです。IPv6(IPoE)接続に切り替えることで、混雑を回避して高速な通信が可能になります。
IPv6対応はプロバイダとルーターの両方が対応している必要があります。契約中のプロバイダがIPv6に対応しているかは、プロバイダの公式サイトやマイページで確認できます。なお、IPv6接続の仕組みについてはJPNIC(日本ネットワークインフォメーションセンター)(www.nic.ad.jp・サイト終了)で詳しく解説されています。
設定変更後に速度を測定する方法
設定を変更したら、実際に速度が改善されたかを確認しましょう。以下の速度測定ツールがおすすめです。
| ツール名 | URL | 特徴 |
|---|---|---|
| Fast.com | fast.com | Netflixが提供。シンプルで使いやすい |
| Speedtest by Ookla | speedtest.net | 世界で最も利用されている速度テスト |
| みんそく | minsoku.net | 日本の回線別の実測データが豊富 |
速度測定は時間帯を変えて複数回実施するのがポイントです。1回だけの測定では、たまたま混雑していた・空いていたという可能性もあるためです。

用途別に必要なWiFi速度の目安
そもそも自分の使い方にどのくらいの速度が必要なのか、目安を知っておくと対策の優先度が判断しやすくなります。
| 用途 | 必要な下り速度の目安 |
|---|---|
| メール・SNS | 1~3Mbps |
| Web閲覧 | 3~10Mbps |
| 動画視聴(HD) | 5~25Mbps |
| 動画視聴(4K) | 25~50Mbps |
| ビデオ会議 | 10~30Mbps |
| オンラインゲーム | 30~100Mbps |
| 大容量ファイルのダウンロード | 100Mbps以上 |
上記の速度は1台あたりの目安です。家族で同時に使う場合は、利用台数分を考慮した速度が必要になります。例えば4人家族で全員が動画を見る場合は、100Mbps程度の速度が求められます。
WiFi速度に関するよくある質問(Q&A)
Q. WiFi速度は有線接続と比べてどのくらい遅いですか?
一般的にWiFi接続は有線LAN接続の70~80%程度の速度になることが多いです。特に壁を隔てた別の部屋で使う場合は、有線と比べて50%以下まで速度が落ちることもあります。速度を最優先する場合はLANケーブルでの有線接続がベストです。
Q. ルーターを買い替えるなら、どの規格がおすすめですか?
記事執筆時点では、WiFi 6(802.11ax)対応ルーターがコスパと性能のバランスが良くおすすめです。予算に余裕があればWiFi 6E対応モデルも良い選択肢です。WiFi 7対応ルーターも登場していますが、対応デバイスがまだ限られているため、すぐに導入する必要性は低いでしょう。
Q. マンション備え付けのWiFiが遅い場合、設定で改善できますか?
マンション備え付けのインターネット設備は、VDSL方式の場合は最大100Mbpsまでしか出ないため、設定だけでの大幅な改善は難しいことがあります。自分で光回線を別途契約するか、ホームルーターの導入を検討する方が根本的な解決につながります。
Q. DNS設定を変更すると、すべての通信が速くなりますか?
DNS設定の変更で速くなるのは主にWebサイトの名前解決(URLからIPアドレスへの変換)の部分です。大容量ファイルのダウンロードや動画ストリーミングの速度自体は変わりません。ただし、体感的にはWebページの表示開始が速くなるため、快適さの向上は感じられるでしょう。
Q. 回線速度の測定結果が安定しません。なぜですか?
速度測定の結果は、測定するサーバーの場所、測定時の回線混雑状況、WiFiの電波状態などによって変動します。より正確な結果を得るには、同じ時間帯に複数回測定して平均を取るのがおすすめです。
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まとめ|設定の見直しだけでWiFi速度は改善できる
WiFiの速度は、回線やルーターを買い替えなくても、設定の見直しだけで改善できるケースが多々あります。特に効果が大きいのは、5GHz帯への切り替え、チャンネルの手動設定、IPv6接続への切り替えの3つです。
まずは費用のかからない設定変更から試してみて、それでも満足できない場合にルーターの買い替えや回線の乗り換えを検討するのが賢い進め方です。速度測定ツールで改善効果を確認しながら、快適なWiFi環境を目指しましょう。
WiFi設定の詳しい手順は各メーカーの公式サイトで確認できます。エレコムのWiFi設定ガイドやみんそくの実測データも参考にしてみてください。
WiFi速度アップのための優先順位
- まずは5GHz帯に接続を切り替える(最も手軽で効果大)
- ルーターの設置場所を見直す(壁際・床置きは避ける)
- チャンネルの手動変更・DNS変更を試す
- IPv6(IPoE)接続への切り替えを検討する
- それでもダメならルーターの買い替えや回線の乗り換えを検討
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